コラム3-1

コラム:「共有」「不公平」の解消で、争いも解消できる
共有」「不公平」が生じると、長くつらい思いをすることにも
相続する財産の中に不動産がある場合、相続の際に「共有」「不公平」が生じないように手を打っておくことが大事です。まず、何が問題なのか、から見ていきたいと思います。
「共有」となる場合
1棟収益マンションなど、現金のように分けられませんので、複数の兄弟で「共有名義」で相続する、というのはよくある話です。ただ、下記のようなことで意見の相違が生まれ、折り合わず、争いの種になりがちです。
・賃料を下げてでも空室を埋めるか、空室のままにしておくか。
・出費が大きい大規模修繕をいつ実施するか、どこまでやるか。
・売却するならいつか、あるいは売却せず保有し続けるか。
「相続の度に共有者が増える」というのも意思決定を難しくし、問題になりがちです。
「不公平」となる場合
これは財産を相続人の中で平等に分けられない場合に起こりがちです。
・不動産が相続人の人数分ない
・相続する不動産の時価や収入が大きく違う
など。不公平が発生すると、遺産分割がまとまらない場合、長く遺恨が残る場合があります。代償分割(1人が相続し、他の相続人に代償金を支払う)という方法もありますが、分割払いでも負担が重いです。もし不払いが発生すると、関係性が悪くなり得ます。
これらは、相続が発生する前であれば、大抵の場合、解消できます。親側で「うちの子供達は仲が良いし、相続してから自分達で話し合って決めればいい」と考える方がいらっしゃいますが、それは危険です。

